が多数を占める中間決算。米も日も欧も。
おかしいですね。普通に考えれば、一割とか二割とか激しく売上
が落ちれば、固定費率が上がって、半端ない減益になる筈です。
一般論として、以下のような理由が想像されます。
1.予め予想を低く設定したため。もしくは最悪期との比較のため。
2.経費、特に労働規制等により、人件費を削減したため。
3.設備投資を抑制したため。
1.は、前年比とかで見れば激減ですが、比較する期間を意図
的に選択する事で、増益を演出しただけ、というものです。
極端な話、転落の真っただ中でもない限り、以前にもっと低い時
があるわけで、それを持ってきて比較すれば、今季は相対的に
は良いわけです。が、前年同期比とか、同10期平均とか、本来
あるべき利益水準やらと比べると酷い有様なわけで、ステークホ
ルダーにしてみれば何の慰めにもなりません。現実は非情です。
とはいえ、企業側は、これでもなんとなく納得してしまう人もいる、
と考えていて、実際そうなのでしょう。酷い詐欺ですね。
しかし、株式売却益で純利益だけかさ上げして、それを見出しで
「○○、7-9月期大幅増益」とか報道させる某企業よりはましかも。
いつもの事だけど、その期の事業実績と関係ないじゃん。
これに対し、2.3.はいわゆる固定費削減なので、1.とは違い、
実際に、確実にその期の事業における増益が実現されます。
ただ、実施方法にもよりますが、2.は従業員の流出や半端ない
パフォーマンスの低下を引き起こしますし、3.は色々な意味で
将来の事業基盤を毀損させるので、特にそれらを価値の源泉と
する新規技術系の企業では禁じ手です。
それ以外に手がなく、どうしようもないのかもしれませんが、企業
内失業説が幅を利かせているのを見ると、安直に手を出している
ように見えるあたりがなんとも。