12/15/2025

[biz] iRobot倒産

円盤型掃除ロボットの元祖的なRoombaのメーカーiRobotがChapter11を申請して倒産したそうです。

後発の中国メーカー製に押されつつあったとはいえ、米国や日本では同型ロボットのシェアではトップを維持していた同社ですが、元々赤字体質だったところに、ブームが去って需要そのものが落ち込んだ事、またインフレや関税の大幅な増税等のコスト上昇に耐えられず、近年は継続に疑義が付く状態でした。

頼みの綱になる筈だったAmazonへの身売りも、EUの当局からNGが出されて万事休す。あえなく今回の申請に至ったというわけです。ご愁傷さまですね。

新製品でブームを起こした新興企業が、そのブームの終わりと共に潰れた。よくある話ではあるのですが、残念な事です。せめて赤字体質だけでも改善しておけば、縮小しつつも継続する事も出来たでしょうに。もっとも言うは易し、諸々のジレンマ等もあったのでしょう。

そもそもコンシューマ向けのロボット事業は、これまで数多くの企業が挑み、その殆どが夢破れて来た、非常に困難な事業です。むしろあのような限定的な機能しかない掃除用ロボットをここまで広め、事業を成立させる事が出来ただけ、よくやったものと評して良いのかもしれません。お疲れ様です。

ところで、ブームと言えば、今まさにブームの真っ只中なAI関連事業が連想されるわけですが。その先行きについては強気な人が大勢を占める一方で疑念を持つ人も増えつつある同事業ですが、その中には今ひとつ実用性に乏しく、詐欺同然のものも多数含まれているのが現状です。それらの怪しい事業はおそらく今回の件と同様の道を辿る、というかそこまで行く事も出来ず潰れるものと予想されますが、その膨れ上がった期待とそれに応じて流れ込んだ資金の規模は掃除用ロボットの比ではないですからね。。。さてどうなることやら。 

Roomba vacuum cleaner firm files for bankruptcy