6/02/2015

[biz] IntelがFPGA大手ALTERAを買収

Intelが珍しく大型買収とのことです。FPGA大手のALTERAを16.7Billion(約2兆)で。

このところ、クラウド等サーバ用の大規模高速処理向けにシフトし、汎用と特化の間で確固たる強みを有していた同社の価値が低くない事は明らかではありましたが、それにしても年間売上の約10倍、利益比約30倍というのは驚きの高評価です。昔はメディア処理用のボードとか、そこかしこでALTERAロゴの入った大きな銀色のチップが見られたものですが、その種の需要は衰え、個人の目に止まる頻度は激減していました。しかし、似たような位置づけにあった各社がそうであるように衰退したのではなく、むしろ時代に適応する事に成功していたと言うべきなのでしょうか。にしても回収出来るんでしょうかね。それなりの成算あっての事なんでしょうけれども、とそれはともかく。

従来のPC向け需要が急激な減退期に入ったIntelが似たような感じでクラウド等大手向けビジネスの強化をますます強める中、両社の方向性がマッチしたと判断されたのでしょう。IntelはFPGAを取り込んで事業を大幅に拡大しつつ既存ビジネスとの連携による強化を図ると同時に、ALTERAのFPGA事業はIntelの圧倒的な製造プロセス技術を導入する事で飛躍的な性能強化及び生産性の向上が得られる、というわけです。メリットは明らかな上、重複の懸念はあまりなく、敵対性等の今後に不安を残す要素も殆ど見受けられませんし、ステークホルダーにも規制当局にも概ねすんなり受け入れられるのではないでしょうか。実際そんな雰囲気ですし。

しかし本件、IntelがFPGAを本格的に取り込みに掛かったという事で、ARMに食われつつあるとはいえ今なお圧倒的なシェアを誇る高性能CPUをはじめとしたPCの基本アーキテクチャに加え、付加価値と将来的なものを含め需要の極めて高いエキスパートシステム的な部分も自前で賄えるとなると、関連業界内のパワーバランス的にも相当なインパクトがある筈なわけで。それがこうもあっさり受け入れられる空気になっているというのは、独禁法絡みで一々大騒ぎになっていた以前と比べると隔世の感があります。

それでもやはり波紋は大きいでしょう。FPGAの一方の雄Xilinxはこれにどう対抗するのか。普通に考えれば到底太刀打ち出来ないだろうと思われるわけなのですが、上手く居場所を確保出来るのか。AMDやARM陣営はただ静観するのか。また、今回の買収、それによるIntelの事業強化の恩恵を受けつつ、一方で競合の懸念もあるだろうIBMあたりはどう動くのか。非常に興味深いところですが、そのビジネスの性質上、外野からは個別具体的な経過は見えず、結果になるまで分からないのが少し残念な気がします。むーん。

ちなみに買収額は、直近の株価に10%程のプレミアムを付けた金額とのこと。普通それ位は付けますよね。改めて思い起こしてもスタバの件は無茶苦茶でした。

Intel Agrees to Buy Altera for $16.7 Billion

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