1/30/2013

[law] 暴行傷害は刑法犯なのに

何故に擁護する人がこんなに沢山いるんでしょう。体罰の話です。大方の場合、体罰は育成が目的で被害者にも利益があるために正当化される、という論理でそうしているんだろうわけですけれども、法的には判例を一々挙げるのも馬鹿馬鹿しいほど論外な話、法治国家の国民のそれとは到底信じ難い惨状と言わざるを得ません。

それだけ当たり前に重大な犯罪行為が広く行われ続けて来て、今以て続いているという現状を反映してもいるんでしょうが・・・。殊に指導者による被指導者への暴行は、本来被指導者の保護の為に与えられた筈のその絶対的な地位を乱用した、ほとんど自衛すら許されない環境での弱者に対する一方的なものであって、同種の行為の中でもとりわけ極めて悪質な部類に入るものなわけなんですが、擁護する人たちにはそういう認識すら希薄というか殆ど無く思われるのがまた絶望感を掻き立てます。愛の鞭ならだとか、違法行為、というか刑法犯を容認助長する言説に他ならないわけですけれども、その自覚すらないようにしか見えません。

今回はそこそこ司法への告発もなされているようで、それは今後の改善を促すものとして歓迎すべきところですが、全体として見れば、本来なら当該行為が為された時点ですべからく刑法犯として摘発されなければならないのに、大半が個々の組織の内部処分に止まっている現状は受け入れ難いところです。あまりに多すぎて検挙と言っても司法の手が回りきらない面はあるんでしょうが、だからと言って暴行傷害は重罪であって容認など論外、全ての被害者は告発すべきだし、経緯を問わず認識された犯罪者は全て検挙し、司法の裁きを受けさせなければなりません。それら社会組織として本来あるべき自浄作用が、遍く漏らさず働く事を願う次第です。