1/05/2012

[biz] リスケ雪だるま増殖中

このところリスケの話がよく聞かれます。国も企業も。今国内でホット、いやコールドなのはエルピーダでしょうか。数ヶ月以内に迫った数百億の返済に行き詰まる見通しで、リスケ・追加融資等を各方面に、というかもう殆ど所も形振りも構わず打診中らしいですけれども。そりゃ誰だって潰れるのは嫌だし当然の振る舞いだとは思うんですけど、借金、貸す側からすれば投資ってのはその前提として当然ながら回収出来る見込みが必要なわけで。本当に当たり前ですけど。

しかるに、業績は超の付く赤字、しかも今後さらに悪化する見通しで、回収どころか今年中にも資本を使い尽くして潰れそうな瀕死の状態なのも知られてるわけでさ。仮に融通に応じる所があったとして、普通に考えればリスクプレミアムを相当に付ける必要があって、かつ短期にせざるを得ないから、自然、借金と損失が指数的に増加する、いわゆる雪だるま状態になってしまうわけでね。いや既になってるんですけど、その雪だるまがさらに加速度的に巨大化するって話で、それでも身動きが取れないだけならまだしも、早晩崩壊して雪崩になって麓の町を丸ごと押し潰すだろうっていう。さしずめ今は警報が出てる段階?そして、ところによっては太陽自体消えて春も夏ももう来ません、そのままみんな氷漬けになります、ってそれは言い過ぎでしょうか。

ともあれ、返済の見込みのない、従って実質的にデフォルトにしか見えないリスケ話が公然となされる昨今の状況には、どうにも違和感を禁じ得ません。ややこしい経済や金融の理屈を取り出すまでもなく、返せる見込みが無い金を借りてはいけない、借りたら最後破綻一直線、ってのは古今問わず当たり前の話だと思うんですけれども。もっとも、返す気が最初から無い場合は別でしょうが、それは単なる詐欺なわけで。それも今更ですかね。