2/03/2011

[biz] ユニクロの急進的な海外志向

店長・管理職の海外赴任に続き、新卒8割外国人ということで、急速に日系資本の外国会社になろうとしているファーストリテイリングですけれども。どうにも危うい感じがします。

この種の経営戦略については、多くの企業が殆ど脅迫的にグローバル化を迫られている事もあって様々な分析・議論がなされているわけですが、少なくとも、日本人はダメで外国人は優秀だから大丈夫だとか、外国人を雇えば海外で成功出来る、というような単純な話ではあり得ず、あくまで場所毎時代毎に、各々の社会的なコンテクストの中で受け入れられるかどうか、それに寄与出来るか否かが問題であるわけです。その意味での成功の見込みがさほど明確なわけでもないだろう現状にあっては、とりわけ先行投資的な、長期的な戦略としての意味合いを持つ人材戦略面で、ほぼ全てのリソースを海外という大雑把なくくりで一律にシフトする、というのは、いかにも雑に思われるし、突っ込み過ぎとの印象が拭えません。どうにもリスクがありすぎるように見えるのですね。戦略上の布石というよりは、焦って一発逆転を狙っているような、無理をしているような印象も受けます。国内はジリ貧気味、海外に活路を見出すより他ない現状にあって、危機感はあって当然ではあるのでしょうけれども。

もちろん成功すれば全てよし、ではあるんですけれども、急激なポリシーの変更、しかも実績がさほど無いところでの急激な拡大路線、それも海外というのだから、大した度胸です。場所によっては大衆向けの値段ではない事も多々あるのですし。ともあれお手並み拝見ですね。

あと、事業面の話はともかく、本件にはやはり日本を代表する企業が日本人の採用を殆ど止めた、という意味合いもあるわけで、社会的にはこちらがクローズアップされるだろうし、日本国内では非難が避けられないのでしょうけれども、そちらはどれ位の影響が表れるのか。さしあたり追随する企業はあまり多くはないでしょうけれど、ついに日本型の労働慣行が崩れ始めたと見る向きもあるでしょうし、それに危機感を覚える方面からの、何らかの政策的な動きもありうるでしょう。それらの全体的な変化も含めて、将来的に吉となるか凶となるか。社会における企業の意味合いも時代の流れとともに変わり行くもの、それは真実その通りではありますが、後からあれは過ちだった、では済まない、社会の根幹に関わる部分の話だけに、十分な予測と確証の下に、適切な判断がなされる事を望む次第です。

12年採用の8割1050人を外国人 ファストリ、国際化加速