2/19/2011

[biz tech] 富士通のAndroid試作機が酷い

タブレット端末では老舗の富士通ですが、アンドロイドに関しては先日買収した東芝の事業が中心で、今回発表の機体は満を持して投入する意欲作・・・とその筋では期待されるところであった筈です。果たして発表されたモノは、スレート型のデュアルスクリーンという事で、折りたたみの出来ないNDSという感じ。確かにこれまでになかった斬新な形ではあるけれど、同一平面内に固定されるディスプレイを、あえて物理的に区切って分ける必要が何処にあるのかと、全く持って意味不明な仕様、各所での反応も概ね否定一色という体たらく。これは恥ずかしい。見た目だけなら純粋な退化にしか見えないわけですし、当然でしょうけれど。

もっとも、今回の機種の主眼はガワの部分にはないのかもしれませんけれども。プロセッサがTIのOMAP4というだけで十分新規ではありますし、上手く使えばこれまでのAndroid機とは一線を画すリッチな処理が可能になる筈、そういう高機能プラットフォーム的な部分の試作という事なのかもしれません。しかしそうだとしても、デモ等でもその辺りの内部的な部分をアピールしてる様子はないので、それはそれでよくわからないのです。

結局、今回のブツが、製品レベルには全く達しておらず、コンセプト試作機だとしても意味不明なのは事実で、国産タブレットの本命メーカーにかけられていた期待からしてみれば、失望モノと言わざるを得ません。まあ、富士通はPDA関連ではこれまでずっとWindowsMobile、タブレットでもWindowsべったりだったわけで、Androidなんて端からやる気がないのでしょう、と読むしかない感じで、とても残念なのであります。

ていうかねー。富士通の中の人達も、自分でもまさかこんなの欲しいとか思わんでしょうに。どうなっちゃってんでしょうかね。他社との差別化を図ろうとして迷走自爆したとか?うーん。

Mobile World Congress 2011:デュアルディスプレイのAndroid端末 WACアプリのデモも披露――富士通ブース

-----追記
NECのAndroidネットブックも発売されましたが、これまた誰が買うのという感じで、数年前にAndroid部隊を設立して延々開発した結果がこれかと思うと泣けます。物理フルキーボードが必須というのはわかるんですが、ならせめてコンバーチブル型に出来なかったものでしょうか。