2/02/2011

[biz] Appleがコンテンツで他社締出に転換

Sonyのreaderアプリを拒否した、と。早晩kindleアプリ等にも波及するであろうわけで、その影響は凄まじいことが予想されるとあって、各所で議論が沸騰しています。

何がまずいって、今回の措置が進むと、iPad、iPhoneが汎用のプラットフォーム足り得なくなってしまうわけで。その意味でユーザはもちろんApple自身にとっても適切な措置とは思えません。Kindleのような独自規格の専用端末ならともかく、iPhoneやiPadのような汎用端末のユーザとしては、コンテンツをAmazonで買って読むのも、可能性というだけだけれどもReaderストアで買って読むのも、本来ユーザの自由であるべき、というのが共通認識の筈です。やりたい事は人それぞれであって、それを自由に行う為に汎用デバイスを使うわけで。それをAppleの都合だけによって制限する事になる今回のような措置は、必然的に地位の濫用、不当で横暴な行いとして反発を持って受け止められる筈です。

Appleの主張としては、この種の排他措置については元々規約にはあって、その厳格な運用を図るだけ、との事ですが、少なくともこれまで完全に認められて来たものを突然禁止にするというのは無茶な話で、利用者が納得するわけがないのですよね。しかも客観的に正当な理由もないし。無茶苦茶です。普通に訴訟になりかねない事案であろうと思われます。

本件は支配的なシェアを得た事による驕りの表れという事なんでしょうけれども、こういう事をすると、普通のユーザは離れてしまう、というか普通に使いたいように使える他の製品に流れてしまうのがわからないでもあるまいに。格好よくても、やりたい事が自由に出来なければ仕方が無い訳で。そして折りしもAndroidがアプリの充実を図っている状況での今回の措置は、戦略的にも不適切に思われるのです。驕れるものは久しからず。かつてのMacの失敗がダブるわけですが、懲りませんねAppleも。らしくないのか元来に戻ったのか。これもJobs不在の影響なのでしょうかね。別にいいんですけれども。

An Apple E-Book Rule Tightens